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インド進出の基礎知識まとめ・インド税務ガイド2021-法人税編

インド進出の基礎知識まとめ・インド税務ガイド2021-法人税編

解説:日本経営ウィル税理士法人
インド駐在チームリーダー 古東 翔二朗

インド税務ガイド-法人税

1.基本情報

1)概要

法人税とは、法人の所得に対する税金で、インドでは主に「内国法人」「外国法人」「有限責任事業組合」の3形態に区分されます。(参照:インド進出ガイド編

また、法人税の実効税率は、基本税率以外にも高所得者に対する追加課徴金(Surcharge)と、健康教育目的税(Cess)を加味して計算します。

2)課税期間

インドの法人税の課税期間は、所得税法で4月1日~3月31日と定められています。

3)申告期限

インドの法人税の申告及び納付期限は、10月31日までと定められています。ただし、移転価格に関する会計士証明が必要な会社については、1ヵ月の期限延長が適用され、11月30日が期限となります。

4)予定申告制度

会計年度を通して利益が発生する(納税が発生する)見込みの場合、予定納税を行う必要があります。

納付期限納付税額
6月15日年間見積税額の 15%
9月15日年間見積税額の 45%
12月15日年間見積税額の 75%
3月15日年間見積税額の 100%

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2.法人税率

1)基本税率

内国法人外国法人有限責任事業組合
基本税率30%40%30%

2)追加課徴金(Surcharge)

課税対象所得内国法人外国法人有限責任事業組合
1,000万ルピー以下免税免税免税
1,000万ルピー超/1億ルピー以下7%2%12%
1億ルピー超12%5%12%

3)健康教育目的税(Cess)

インド法人の所得に課される健康教育目的税(Cess)の計算方法です。

(基本法人税+追加課徴金)× 4%

4)インド法人実効税率

インド法人の実効税率の計算方法です。

実効税率 =【基本税率】×【追加課徴金】×【健康教育目的税】

5)内国法人に対する税率の種類

内国法人に対する基本税率は30%ですが、内国法人に対する法人税率には、4通りの軽減税率や新税率制度があります。

種類税率適用条件
基本税率30%なし
軽減税率適用25%売上40億ルピー以下の内国法人は適用可能
新税率①22%別途インセンティブや減税措置を受けている場合以外
新税率②15%2019年10月1日以降設立
2023年3月31日までに生産開始をする製造業内国法人、別途インセンティブや減税措置を受けている場合を除く

※新税率①、新税率②は、追加課徴金(Surcharge)の税率が一律10%、また最低代替税(MAT)も適用にならない。

6)インド内国法人に対する実効税率

課税対象所得基本税率
実効税率
軽減税率
実効税率
新税率①新税率②
1,000万ルピー以下31.20%26.00%25.17%17.16%
1,000万ルピー超
/1億ルピー以下
33.38%27.82%25.17% 17.16%
1億ルピー超34.94%29.12%25.17% 17.16%

7)インド外国法人に対する実効税率

課税対象所得基本税率
実効税率
1,000万ルピー以下41.60%
1,000万ルピー超/1億ルピー以下42.43%
1億ルピー超43.68%

8)インド有限責任事業組合に対する実効税率

課税対象所得基本税率
実効税率
1,000万ルピー以下31.20%
1,000万ルピー超34.94%

9)最低代替税(MAT)

インドには、最低代替税(MAT : Minimum Alternate Tax)の制度があります。最低代替税とは、一定の調整を加えた会計上の利益に15%を乗じた金額が法人税を上回る場合、法人税に代えてこの最低代替税を支払わなければならない制度を指します。

最低代替税が、その期の通常法人税額を超える場合は、その超える部分の金額は翌年以降の法人税額より控除する事が可能です。最低代替税には基本税の他、追加課徴金、健康教育目的税が課されます。

なお、本制度は内国法人に対してのみに適用されますが、新税率①、新税率②を適用する法人は対象外となっています。

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インド進出の基礎知識まとめ・関連ページ

レポートの執筆者

古東 翔二朗(ことう しょうじろう)
日本経営ウィル税理士法人
インド駐在チームリーダー

日本経営ウィル税理士法人に入社後、主に税務顧問・財務コンサルティング業務に従事し、2016年よりタイの提携事務所に2年間出向。日系企業の進出支援や記帳代行サービス、保険業務の日本人コーディネーター業務を行う。2018年11月よりインド(デリー/グルガオン)へ赴任。現在インドの提携事務所にデスクを置き、日系企業の対応を行っている。

本稿は掲載時点の情報に基づき、一般的なコメントを述べたものです。実際の税務・経営の判断は個別具体的に検討する必要がありますので、税理士など専門家にご相談の上ご判断ください。本稿をもとに意思決定され、直接又は間接に損害を蒙られたとしても、一切の責任は負いかねます。

  • 事業形態 事業経営
    オーナー・個人
  • 種別 レポート

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