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経営力向上計画を活用し、経営を強化する

「経営力向上計画」による優遇税制

解説:日本経営ウイル税理士法人
トータルソリューション事業部 MAS監査チーム

「経営力向上計画」を策定し認定を受けると、優遇税制などが受けられます。設備投資や生産性の改善など、経営をより強化される場合は、選択肢の1つとしてご検討ください。

経営力向上計画とは

「経営力向上計画」とは、人材育成、コスト管理等のマネジメントの向上や設備投資など、自社の経営力を向上するために実施する計画です。

申請書様式は3枚程度。

①企業の概要、②現状認識、③経営力向上の目標及び経営力向上による経営の向上の程度を示す指標、④経営力向上の内容、⑤事業承継等の時期及び内容(事業承継等を行う場合に限ります。)など簡単な計画等を策定することにより、認定を受けることができます。

経営力向上計画の認定を受けるメリット

経営力向上計画の認定を受けることで、次のようなメリットがあります。

  1. 設備投資における即時償却や税額控除の対象
  2. 日本政策金融公庫の金利が0.6%ダウン
  3. 別枠での追加保証や保証枠の拡大
  4. 補助金申請時に加点
  5. 登録免許税・不動産取得税の軽減

経営力向上計画の認定の対象となる会社規模

従業員数2,000人以下

・ 会社または個人事業主
・ 医業、歯科医業を主たる事業とする法人(医療法人等)
・ 社会福祉法人
・ 特定非営利活動法人

※税制措置・金融支援によって対象となる規模要件が異なりますので、具体的にご検討される場合は、ご相談ください。(企業組合や協業組合、事業協同組合等についても、経営力向上計画の認定を受けることができます)

制度利用の流れ

制度利用の流れは、大きく下記の4ステップです。

制度の活用を検討
事前確認・準備
①税制措置、②法的支援、③金融支援のいずれを受けたいか
経営力向上計画の
策定
①該当する事業分野を確認
②事業分野別指針を確認
③経営力向上計画の策定
経営力向上計画の
申請・確認
①各事業分野の主務大臣の計画申請書(必要書類)を提出
②認定を受けた場合、主務大臣から計画認定書と計画申請の写し交付
経営力向上計画の
開始、取組み実行
税制措置、金融支援・法的支援を受け、
経営力向上のための取組みを実行

制度の詳細や具体的な申請・記載方法などは、「経営力向上計画プラットフォーム(中小企業庁)」で詳しく紹介されています。

経営力向上計画の認定により優遇措置を受けた事例

設備投資において優遇税制を適用できた

<企業詳細>業種:クリーンルーム用衣服の洗浄(年商:8億)

  • 総予算3億3千万円で工場の増築を計画
  • 中小企業経営強化税制B類型を適用
  • 減税額:約800万円 (繰越含む)

中小企業経営強化税制により、法人税・所得税において、取得設備の即時償却、または10%(7%)の税額控除が可能となります。

売上増加にも関わらず残業削減、固定資産税の特例が適用された

<企業詳細>業種:広告業・その他サービス業

  • 地主から看板用地を賃貸し、看板製作から設置・管理までを一元化して、クライアントの集客をサポートする事業。
  • 管理案件が増え業務過多になり、「空看板検索システム」を導入した
  • 固定資産税特例・中小企業経営力強化税制を適用
  • 売上高が前年対比8%増加したにも関わらず、残業時間は20%削減、休日日数は97日から108日に増やすことができた

先端設備等導入計画(固定資産税特例)は、市区町村の判断により、新規取得設備の固定資産税が原則3年間1/2に軽減されます。

設備投資計画や中期の事業計画は、どの企業でも何らかのものが策定されているでしょう。

そして、「設備投資をしたい」「生産性を改善したい」「売上が順調に伸びている」といった企業にとって、「経営力向上計画」の制度は、利用しやすいはずです。

申請自体は「経営力向上計画プラットフォーム」に従って進めていけば、難しくはないかもしれませんが、経営の強化について具体的にご検討を進められる場合には、日本経営ウイル税理士法人は、認定経営革新等支援機関です。ぜひお問い合わせください。

企業経営の改善・税務顧問は、日本経営ウィル税理士法人

日本経営ウイル税理士法人
トータルソリューション事業部 MAS監査チーム

本稿は掲載時点の情報に基づき、一般的なコメントを述べたものです。実際の税務・経営の判断は個別具体的に検討する必要がありますので、税理士など専門家にご相談の上ご判断ください。本稿をもとに意思決定され、直接又は間接に損害を蒙られたとしても、一切の責任は負いかねます。

  • 事業形態 事業・国際税務
  • 種別 トピックス

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