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遺言書のすすめ

遺言書のすすめ

解説:日本経営ウィル税理士法人
森原寛之


最近、相続に関する問い合わせが多くなりました。相続が発生した場合どれくらいの相続税額になるか、何の準備もせずに相続を迎えていいのか、財産の整理をしたいなどのご相談が多くなりました。

相続に関するお悩みは多様ですが、対応の一つとして遺言書の作成があります。

財産の配分決定通知だけでなく、相続される方へご自身の想いを伝える手段としてもニーズが高まっています。

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「想続手帳」は、相続に必要な情報をより多くの方と共有したいと願い、作成したものです。少しでもみなさまのお役に立てれば幸いです。

遺言書の種類

遺言書は主に三種類あります。

一つ目は自筆証書遺言(民法第968条)、二つ目は公正証書遺言(民法第969条)と三つ目は秘密証書遺言(民法第970条)になります。
そのうち、自筆証書医遺言と公正証書遺言を取り上げたいと思います。

自筆証書遺言(民法第968条)

自筆証書遺言はすべて自分で作る手軽で自由度の高い遺言になります。
自分で作成することができますが自筆でなければならないなどの要件があります。

②公正証書遺言(民法第969条)

公正証書遺言は、遺言者が公証人に対して遺言の趣旨を述べ、これを公証人に公正証書として文書化してもらう遺言です。
公証人が文面を作成しますので、家庭裁判所での検認もなく、遺言者がお亡くなりになると、すぐに執行に取りかかることができます。
原本を公証役場が保管するので、紛失しても再交付してもらうことができます。

自筆証書遺言と公正証書遺言どちらにすればよいか

遺言書の内容に触れてきましたが、どちらがおすすめかといえば公正証書遺言になります。

自筆証書遺言は手軽さはあるものの自身での保管が必要などのデメリットがあります。

令和2年から「自筆証書遺言書保管制度」が始まり、自筆証書を法務局で保管することができるなど今までの自筆証書のデメリットを解消することができました。
しかし、本人の自筆で作成しなければならず、作成のアドバイスがありません。
それによりせっかく作成した遺言書が無効になってしまうことが考えられます。

その点は公正証書遺言にすることで解決できます。

公正証書は費用がかかるものの、公証人の適切なアドバイスの下、作成保管行使を法律の専門家である公証人が行います。
スムーズな相続手続きをするためには公正証書での遺言書作成をお勧めします。

遺言書をいつどのような方が作成すればよいか

遺言書は15歳以上ならいつでも作成することができます。

さすがに20代や30代の方が作成されることはほとんどないかもしれませんが、50代ともなると、そろそろ考え始められるようです。
実際、50代、60代の方からの相続や遺言についてのご相談は少なくありません。
今の財産をもとにシミュレーションをして、具体的な税額が出てきます。
相続人が複数おられる場合、均等に分割することができればいいのですが、不動産など簡単に分割することができないものもあります。
その場合相続人同士が揉めないように、一定の配慮が必要になります。

その他、名跡や祭祀を継承する人とそうでない人はどうか、相続人の経済力の有無、介護など世話をかけた人を優先するのか、今まで学費等でお金をかけた人など様々なことを考えなければなりません。

それらの考えや思いをのこすためにも、遺言書の作成が必要になります。

遺言書が必要なケース

(1) 一部の相続人に事業や農業を承継させたいような場合

(2) 世話になった子や心身に障害をかかえている子に多く遺産を遺したい場

(3) 内縁の妻又は夫に財産を遺したい場合

(4) 子の嫁等、相続人ではない世話になった人に財産を遺したい場合

(5)相続人同士が不仲である場合(再婚し前妻と後妻の双方に子がある場合など)

(6) 夫婦に子がなく、配偶者に確実に財産を相続させたいとき

(7) 再婚しているか前の婚姻により生まれた子がいる場合

(8) 推定相続人の中に、所在不明の者、外国居住者などがいる場合(遺産分割協議をするのに事実上の障害がある場合)

(9) 相続人がない場合

(10)社会貢献として寄付したい場合

このうち(10)を除いては、相続後、権利関係で問題が起こる可能性があります。
そのようなことが想定される場合は特に、専門家に相談するなどして、遺言書を作成しておいた方がよいでしょう。

以上、遺言書のことについて述べてきました。私たちはグループ内の行政書士や弁護士と連携し、遺言書作成のサポートを行っております。書面の内容から保管の方法まで、何なりとご相談いただきたいと思います。

解説:医療事業部 森原 寛之

本稿はご回答時点における一般的な内容を分かりやすく解説したものです。実際の税務・経営の判断は個別具体的に検討する必要がありますので、税理士など専門家にご相談の上ご判断ください。本稿をもとに意思決定され、直接又は間接に損害を蒙られたとしても、一切の責任は負いかねます。

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  • 事業形態 事業・国際税務
    医療・介護
    相続・オーナー
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