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税理士の経営・財産・相続トピックスVol.094「仕入れも数量×単価です」

仕入れも数量×単価です

日本経営ウイル税理士法人
代表社員税理士 丹羽修二

売上は「数量✖単価」。

売る数量を増やすか、それとも単価を上げるか、と言われます。
当たり前ですが数量を増やす工夫や、単価を上げる工夫、それが総額売上になります。
高級料亭の路線で行くか、庶民派路線で行くか。単価が高いと数多く売るのは難しい、いいものを造れば単価は高くなる。
さてどうするか?

値段を考えることは難しい。

「値決めは経営」値決めを考えることは「経営」そのものなんですね。
京セラの稲盛和夫名誉会長の名言はたったの6文字で経営を語っているのですから凄いものです。

仕入れも「数量×単価」です。

損益計算書の費用の大部分は仕入れと人件費です。
仕入れのコントロールは影響大です。
数多く仕入れすればコストは上がる、単価が高ければコストは上がる、「いいものを安く」理論的にはそうですが現実は難しい、仕入れの「値決め」も重要です。
なぜ難しいのか?

難しい要因の一つには経営者の「好み」があります。
いわゆる「好き嫌い」ということです。
特定の人の「好き嫌い」が強く出るとコストは上がります。
コストの定義は金額、時間、品質、様々です。
しかしながら、個人の「好き嫌い」も経営のセンスの現れであることもあります。

では、単なる「好き嫌い」か「経営のセンスの現れか」を見極めることは組織運営ではどうしたらいいか。

基本的なマネージメントの手法が、組織における「好き嫌い」と「経営のセンス」の見極めをサポートします。
品目管理におけるABC分析は分かり易い例です。

A:重要管理品目
B:中程度管理品目
C:一般管理品目

一般的には、上位1割で全体コストの70%〜80%を占めます。

組織には「好き嫌い」が山ほど存在します。
それを組織の中で「好き嫌い」と「経営判断」の見極めをする機能を持たせることが重要です。
上位役職ほど「好き嫌い」と「経営判断」の区別は難しい、だからこそ経営者は謙虚に勉強を継続する必要があります。
そしてマネージメントの手法はシンプルで基礎的なものが組織で機能します。
試しにABC分析からいかがでしょう。

物の好き嫌い、お金の好き嫌い、人の好き嫌い、どれも高くつきそうです。

2021年7月1日

日本経営ウイル税理士法人
代表社員税理士 丹羽修二

本稿は掲載時点の情報に基づき、一般的なコメントを述べたものです。実際の税務・経営の判断は個別具体的に検討する必要がありますので、税理士など専門家にご相談の上ご判断ください。本稿をもとに意思決定され、直接又は間接に損害を蒙られたとしても、一切の責任は負いかねます。

  • 事業形態 事業・国際税務
  • 種別 トピックス

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