税理士の経営・財産・相続トピックスVol.081「チームAより強い、チームB」
チームAより強い、チームB
日本経営ウイル税理士法人 代表社員税理士 丹羽修二
3月、4月は全世界的に株式相場が大幅に下がりました。
5月には緩やかに回復基調が見えますが、まだまだ予断を許さない状態です。
このような状況でM&Aの専門会社の中には株価が大幅に上昇している企業もあります。
厳しい経営状況の企業が激増する中で、M&Aのニーズが高まるということでしょう。
日本経済新聞に「チームBを超える」という見出しがあり、どのようなことかなと興味が深まりました。
企業内にM&A案件の反対勢力「チームB」をつくり、推進派と対立させることで徹底的に案件を吟味します。
「チームB」のメンバーは敏腕揃い。推進派の「チームA」はそれを打破できるくらい、事業案件と計画を詰めていく。
あえて内部に反対部門を持つ、なるほど。
日本のM&Aは成功率が低い。
国内外を問わず、大企業であるか中小企業であるかに関係なくM&Aを成功させることは容易ではありません。
M&A後にその事業を株主が満足するレベルまで成長させることが成功と言えます。
案件に対して徹底的に反対する、レギュラー以上の実力を持つ「チームB」を意図的に設置する。
「チームA」は、それを打ち破る実力をつけなければなりません。
どの組織でも反対勢力は排除したいもの。反対意見を出す社員は抑えつけたいもの。
しかし、これからはその反対勢力を意図して有するようになるのです。
相反する二つの勢力を上手にコントロール出来る。それには人間性と、マネージメントの実力が必要です。
何しろ他人の事業を買うわけですから。
非常時だけでなく平常時であっても、その感覚の必要性が表面化しました。
さて、家庭では。。。それは語らないことにしておきます。
2020年6月5日
日本経営ウイル税理士法人
代表社員税理士 丹羽修二
本稿は掲載時点の情報に基づき、一般的なコメントを述べたものです。実際の税務・経営の判断は個別具体的に検討する必要がありますので、税理士など専門家にご相談の上ご判断ください。本稿をもとに意思決定され、直接又は間接に損害を蒙られたとしても、一切の責任は負いかねます。
-
事業形態
事業・国際税務
- 種別 トピックス