税理士の経営・財産・相続トピックスVol.073「交際費の美学」
酷暑が過ぎ去り秋も深まってまいりました。全国でラグビーワールドカップが盛り上がり、すがすがしいスポーツの秋です。
秋は実りの季節。旬の果物、野菜、肉、魚…お祭りの季節なのです。
さて、リーマンショックの時には「K」の科目が真っ先に削られました。交際費、広告費、研修費、研究費、寄付金…削りたいものは、なぜかイニシャル「K」から始まる。
一旦は激減した交際費。復活の兆しでしょうか。
ところで交際費の中には、顧客や取引先との会食や贈り物もあれば、社員との懇親(内容によります)、社外の慶弔、など様々です。
会食と言っても新地のクラブもあれば祇園もある。居酒屋もあれば焼鳥屋もある。金額が高いと問題で、安かったらいいのか?経営上はそうでもないですね。事業が成長発展している途上で、交際費を節約しすぎているのでは、心配になります。
では、経営上は多い方が良いのか。
当然のことながら、その内容次第です。限りなく個人に近いようなものばかりでは心配です。また、社内での交際費ばかりで、外部との戦略的な交際費が少ないのも心配です。
個々の支出の目的と成果はどうであるか、税務上の視点の前に経営の視点から交際費はどうあるべきか、この考え方は重要です。
「さすがこの経営者の交際費の使い方は感動する。年々に経営の意識レベルが高まっている」と見られるか、それとも「うーん、経営者の交際費の使い方ではないな」と見られるか。
交際費には、経営者の美学があります。
2019年10月1日
日本経営ウイル税理士法人
代表社員税理士 丹羽修二
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