税理士の経営・財産・相続トピックスVol.061「正常先になりました」
シャープ、東芝、金融機関の債務者区分が「正常融資先」に格上げされました。
シャープさんも東芝さんも日本を代表する企業ですね。
これらの企業が元気になってメガバンクからも「正常先」になったと判断されたことは大変喜ばしいです。
シャープといえば、2016年に業績不振で台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下に入りました。
東芝は米国における原子力事業のM&Aの減損により、事実上の解体となりました。
両社とも破綻のような状況から僅か数年でメガバンクが「正常先」に格上げしたわけです。
両社とも経営者が変わったことは共通しており、人員整理も行われました。
これに似た様な再建をしたのが、JALです、
京セラからの支援、大規模な人員整理、数年で過去最高益。
不思議なものです、経営者が変わっただけでドラマチックなV字回復。
しかし、どんな企業でも経営者が変わったら数年で良くなるのか?
そうではありません、事業そのものに力があったと考えます。
商品力、技術力、開発力、人財力、文化、風土、シャープにしても東芝にしてもJALにしても事業の力は素晴らしいものがあったと考えます。
事業自体に力のない企業は、経営者がいくら変わっても短期間ではどうにもなりませんし、魅力は全くありません。
経営者がいくら立派なことを言っても事業に力のない企業は衰退します。
経営者だけに魅力のある企業なのか、事業に実力と魅力がある企業なのか。
永続企業になるためには勿論両方が必要です。
経営者が変わっても成長する力を持った「事業」を、日本を代表する企業から感じました。
2018年10月1日
日本経営ウイル税理士法人
代表社員税理士 丹羽修二
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