税理士の経営・財産・相続トピックス「のれんはどこに?」

将来の可能性に大きくプラスになる要素があるかないか。

東芝の問題が世間を騒がせるようになって、電気屋さんに行ってもなぜかTOSHIBAが気になります。東芝が米国で買収した原子力事業の会社Westinghouseの巨額の買収金額について、減損処理により損失計上するということ。最近では、日本郵政は、オーストラリアのトールホールディングスの巨額の買収金額について減損処理により損失計上するということ。

減損会計など難しい会計処理の言葉は横において、いずれも海外事業を巨額で買収したがうまくいかず損失計上しなければならないということです。「営業権」や「のれん」と言われるものは、「その企業の利益を生み出す事業としての力」を金額で表現したようなものです。価値があると思って50億ドル出したが、その価値がなくなってしまった、あるいは、もともと価値はなかったのか。

私の会社の営業権はいくらだろう? うちの診療所の営業権はいくらだろう? 不動産の価値ではなく、それを超えて企業や事業に価値がある、値段がつく。冷静に考えると「のれん」に値段がつくということは、簡単ではなさそうですね。

今はマイナスでも将来に利益が出る事業に成長させることが出来れば、「のれん」の価値は大きくなり、今は利益でも将来マイナスになれば「のれん」の価値はなし。つまり、将来の可能性に大きくプラスになる要素があるかないか。その要素が「技術・商品の力」なのか、「人財育成の力」なのか、「市場開拓の力」なのか。事業を未来進行形で考えたときの可能性が「のれん」に繋がるでしょう。「のれん」は無いより有る方がベターです。売っても、売らなくても、「のれん」を探してみましょう。有るか、無いか、分からないくらい、ゆらゆら揺れて、まさしく「暖簾」です。

(2017年5月1日 日本経営ウイル税理士法人 代表社員税理士 丹羽修二) 

 

本稿は一般的な内容を分かりやすく解説したものです。実際の税務・経営の判断は個別具体的に検討する必要がありますので、税理士など専門家にご相談の上ご判断ください。本稿をもとに意思決定され、直接又は間接に損害を蒙られたとしても、一切の責任は負いかねます。

バックナンバー

2018.05.24
医療費適正化・介護給付適正化計画/NKニュースレター vol.39
2018.05.10
診療所の経営・相続Q&A「環境変化への対応」
2018.04.10
診療所の経営・相続Q&A「勤務環境と労働生産性」
2018.03.13
新認定医療法人制度を読み解く/NKニュースレター vol.38
2018.03.10
診療所の経営・相続Q&A「権限委譲とリーダーシップ」
2018.02.10
診療所の経営・相続Q&A「親子間承継による事業承継」
2018.01.10
診療所の経営・相続Q&A「リスクと意思決定」
2017.12.10
診療所の経営・相続Q&A「貯金する余裕がない」
2017.11.20
診療所の経営・相続Q&A「事業拡大の決断」
2017.10.28
2018年度診療報酬改定の最新動向/NKニュースレター vol.37
2017.10.20
診療所の経営・相続Q&A「院内ミーティング」
2017.09.20
診療所の経営・相続Q&A「診療所の承継、M&A」
2017.08.20
診療所の経営・相続Q&A「金利と借り換え」
2017.08.10
開業医の税金Q&A「退職金に対する課税」
2017.08.05
病院経営・財務Q&A「介護医療院の創設と介護療養病床」
2017.08.01
税理士の経営・財産・相続トピックス「広告は何処に?」
2017.07.20
診療所の経営・相続Q&A「医療機器への再投資」
2017.07.15
骨太の方針2017 を読み解く!/NKニュースレター vol.36
2017.07.10
開業医の税金Q&A「資格取得のための学資金」
2017.07.05
病院経営・財務Q&A「医療法人会計基準による影響」
2017.07.01
税理士の経営・財産・相続トピックス「雑収入は雑?」
2017.06.20
診療所の経営・相続Q&A「スタッフの定着」
2017.06.10
医師・開業医の税金Q&A「医業に係る必要経費」
2017.06.05
病院経営・財務Q&A「地域医療連携推進法人の設立」
2017.06.01
税理士の経営・財産・相続トピックス「何を託す」
2017.05.15
始動する地域医療連携推進法人/NKニュースレター vol.35
2017.05.10
医師・開業医の税金Q&A「海外渡航費」
2017.05.05
病院経営・財務Q&A「第7次医療法改正の影響」
2017.05.01
税理士の経営・財産・相続トピックス「のれんはどこに?」
2017.04.01
税理士の経営・財産・相続トピックス「フレッシュマン」

GROUP

日本経営グループトップ

©日本経営ウイル税理士法人